器の旅 〜九谷〜
九谷焼の窯元は、大聖寺・山代温泉、能美、金沢と大きく3つのエリアに分散している。
中でも大聖寺は、古九谷発祥の地として、古くからの窯元が残る。
福井からサンダーバードで大聖寺駅で降り、九谷焼美術館へ。
まずは、古九谷の名品を見てから、九谷焼の良し悪しを学ぶ。
一口に九谷焼といっても、五彩、青手、赤絵とパターンがあり、それぞれに素晴らしい特徴を持つ。
大聖寺からタクシーで15分程度で、山代温泉へ。
ここ山代温泉は、北大路魯山人が1年間逗留した地で、ここで魯山人は陶芸を学んだ。
現在も当時の魯山人が逗留した家屋が残っており、見学することができる。
こうした魯山人の足跡が色濃く残るところが、山代温泉の素晴らしさである。
魯山人が陶芸に出会った窯元、須田菁華。
現在は4代目となるが、今でも古九谷と同じ松薪を使って、当時と同じように登り窯で焼いている唯一の窯元だ。
質感が他の九谷焼とは明らかに違う上、デザインセンスの高さも別格。
今後、金沢でも九谷焼のお店をまわるが、須田菁華を先に見てしまうと、もはやガラクタにしか見えないほどであった。
お店の看板には、今も魯山人の篆刻が残る。
温泉、寿司、九谷焼。
山代温泉は、観光地としても申し分なく、素晴らしい土地である。
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